初心者向け CentOS7.9 に MariaDB 10.6.4をインストール

概要

CentOS 7.9 の標準の yum リポジトリでは MariaDB 5.5 が提供されていますが、新しくサーバーを構築する際には最新バージョンの MariaDB をインストールしたいですね。

本稿では CentOS 7.9 に MariaDB 10.6.4 を yum でインストールする手順について解説します。

MariaDBのインストール前の準備

OSのバージョン確認

CentOSのバージョンを確認します。

cat /etc/redhat-release　コマンドでバージョンを確認します。

デェフォルトMariaDBインストールの確認

既にインストールされているかを確認します。

yum list installed | grep mariadb　コマンドで確認します。

リポジトリファイルの作成と確認

MariaDB公式サイトに用意されてますのでこれを利用します。

MariaDB.org

Download MariaDB Server - MariaDB.org

https://mariadb.org/download/?tab=repo-config

REST API Release Schedule Reporting Bugs … Continue reading "Download MariaDB Server"

上記の外部サイトをクリックすると下記の画面が表示されます。

Choose a distribution　の CentOS7(x86_64)　を選択してください。

Choose a MariaDB Server version　の　10.6　を選択してください。

Mirror　の場所が自動で表示されます。

画面にリポジトリファイルの内容が表示(下記の赤枠)されますので、この内容をメモ帳などにコピーします。

viコマンドでリポジトリ用の　mariadb.repo　ファイルを作成します。

vi /etc/yum.repos.d/mariadb.repo

最後の行に「enable=1」を追加します。これはリポジトリを有効にするために指定するためです。

# MariaDB 10.6 CentOS repository list - created 2021-11-08 12:58 UTC
# https://mariadb.org/download/
[mariadb]
name = MariaDB
baseurl = https://ftp.yz.yamagata-u.ac.jp/pub/dbms/mariadb/yum/10.6/centos7-amd64
gpgkey=https://ftp.yz.yamagata-u.ac.jp/pub/dbms/mariadb/yum/RPM-GPG-KEY-MariaDB
gpgcheck=1
enable=1

リポジトリはenable=1で有効してますので、指定無しでyumコマンドを実行します。

MariaDB10.6.4のインストール

インストールパッケージの確認

インストール前にパッケージの内容を確認します。

yum info MariaDB-server MariaDB-client MariaDB-devel

インストールコマンド

下記のコマンドで３つのパッケージをインストールします。

yum -y install MariaDB-devel MariaDB-client MariaDB-server

このように完了しました！　と表示されればOKです。

インストールの確認

下記のコマンドでインストールしたパッケージを確認します。

yum list installed | grep mariadb

インストールパッケージの確認では、バージョン５.５も表示されていましたが最新版しかインストールされてませんね。

インストール場所の確認

下記のコマンドでインストールの場所を確認します。

which mysqld

usrのsbinの配下にインストールされたことが確認できますね。

MariaDB基本的な設定

起動の確認

下記のコマンドでステータスを確認します。

systemctl status mariadb

Active: inactive (dead)　起動されてないことが確認できましたね。

systemctl start mariadb　コマンドで開始します。

systemctl status mariadb　コマンドでステータスを確認します。

自動起動の設定

systemctl enable mariadb　コマンドで自動起動の設定ができます。

systemctl is-enabled mariadb　コマンドで自動起動が設定されたことを確認

enabledが表示されればOKです。

基本的なセキュリティの設定

mariadb-secure-installationのプログラムで必要最低限の設定ができます。

rootアカウントのパスワード設定　(26行目)

匿名ユーザの削除　(35行目)

リモートからのrootアカウント禁止　(41行目)

testデータベースの削除　(48行目)

今すぐ設定反映　(57行目)

文字化け対応

server.cnfファイルを変更します。

既存のファイルをバックアップします。

cp -p /etc/my.cnf.d/server.cnf /etc/my.cnf.d/server.cnf.org

viコマンドで設定を変更します。

vi /etc/my.cnf.d/server.cnf

下記の赤字の「character-set-server=utf8」を追加します。

#
# These groups are read by MariaDB server.
# Use it for options that only the server (but not clients) should see
#
# See the examples of server my.cnf files in /usr/share/mysql/
#

# this is read by the standalone daemon and embedded servers
[server]
character-set-server=utf8
# this is only for the mysqld standalone daemon
[mysqld]

#
# * Galera-related settings
#
[galera]
# Mandatory settings
#wsrep_on=ON
#wsrep_provider=
#wsrep_cluster_address=
#binlog_format=row
#default_storage_engine=InnoDB
#innodb_autoinc_lock_mode=2
#
# Allow server to accept connections on all interfaces.
#
#bind-address=0.0.0.0
#
# Optional setting
#wsrep_slave_threads=1
#innodb_flush_log_at_trx_commit=0

# this is only for embedded server
[embedded]

# This group is only read by MariaDB servers, not by MySQL.
# If you use the same .cnf file for MySQL and MariaDB,
# you can put MariaDB-only options here
[mariadb]

# This group is only read by MariaDB-10.6 servers.
# If you use the same .cnf file for MariaDB of different versions,
# use this group for options that older servers don't understand
[mariadb-10.6]

基本的な設定は完了しました。

設定を反映するために再起動をします。

systemctl restart mariadb

エラーがなければ、正常に再起動されています。

systemctl status mariadb

注意点

MariaDB 10.6.3以降から「mysql_secure_installation コマンドが見つかりません」と表示しますので

「mariadb-secure-installation」を利用してください。

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